法科大学院生向け業界動向

法科大学院生向け業界動向

みなさんは弁護士にどういったイメージを持っていますか?最近では弁護士の活躍を描いたドラマも多くなってきましたが、その描かれ方を見る限り、法律を使って相手を論破するような冷静で論理的なイメージを持っている人が多いように感じられます。一方で、身近で親しみやすいというイメージはあまりないかもしれません。実際に弁護士と話をしたことがあるという人は多くないように思います。それは日本の弁護士の数にも関係しています。

弁護士の数

現在、日本の弁護士の数は4万66人で(国内法弁護士。2018年3月31日時点)、これは医師の約8分の1の数です(医師数は31万9480人。2016年12月31日時点)。

国民あたりの数で言うと日本人約3155人に対して1人の弁護士がいるという計算になります。これは、264人に対して1人のアメリカや、1071人に対して1人のフランスと比べても圧倒的に少ない割合です(いずれも2016年のデータ)。

こうやってみると日本の弁護士の数はとても少ないように感じられますが、10年前は今より1万人以上も少なく、2万6930人しかいませんでした(2009年)。政府の司法制度改革の一環として弁護士を含めた法曹人口を増やすことになり、現在も毎年1000人以上の弁護士が新たに誕生しています。急激な弁護士人口の増加によって、一部では新人弁護士の就職難や法律事務所の経営難という話も耳にするようになってきましたが、1年目の新人弁護士の年収でさえ、高いところでは1000万円超、平均でも約568万円とされ(平均について法務省の「法曹の収入・所得,奨学金等調査の集計結果(平成28年7月)」より。)、高所得の業界であることに依然変わりはないようです。

法律事務所を取巻く環境の変化

以前は市民にとって縁の遠い存在だった弁護士ですが、2000年に弁護士の広告の規制が大幅に緩和されたことによって法律事務所の広告が徐々に増え、今まで弁護士に縁のなかった人たちが法律事務所へとつながるようになってきました。

また、2002年に法人化が認められ、支店の設置が可能になり、法人として組織化して全国展開する法律事務所も増えてきました。2018年3月31日時点で全国に1134の弁護士法人が存在し、ここ数年は毎年100以上増加しています。

そして他の法律事務所との差別化を図るため、法律事務所の専門化、細分化の流れも進んでいます。交通事故の損害賠償請求や過払い金請求を専門とする法律事務所、離婚問題や刑事事件を専門とする法律事務所なども増えています。

弁護士の活動領域

弁護士の様々な活動

弁護士の活動領域も、裁判所や法律事務所から外の世界へと広がりつつあります。たとえば、企業の内部で働くインハウスロイヤーと呼ばれる弁護士は2001年には全国で66人しかいませんでしたが、2018年には2161人まで増えています。ここ数年に限って言えば年に200人以上のペースで増えています。

また、企業の内部だけではなく、地方自治体や霞ヶ関の中央官庁の内部で公務員として働く弁護士も増えています。政治家や政策秘書といった政治の世界にも弁護士は数多く存在します。

他にも各種団体における顧問やアドバイザー、大学や大学院、専門学校などの教員として活躍する弁護士も増えています。

難関の司法試験を突破した法律専門家としての需要はこれからも様々な領域に拡大し続けると考えられます。裁判所や法律事務所といった従来の活動領域だけでなく、新たな活動領域へのパスポートとして、弁護士資格はその輝きを増しています。

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